古市憲寿(社会学者)の初小説「平成くん、さようなら」のネタバレ・感想・レビューまとめ

古市憲寿

第160回芥川賞・直木賞の候補作が発表された。 今回の芥川賞には、社会学者の古市憲寿さんが書いた初めての小説がノミネートされている。 芥川賞にノミネートされたのは、社会学者でテレビ番組のコメンテーターとしても活躍する、古市憲寿さんら6人の作品。 古市さんの初めての小説、「平成くん、さようなら」は、安楽死をテーマにして、生きることの意味を問い直す内容となっている。

引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/

空気を読まない発言で炎上キャラ

毒舌コメンテーターとしても有名な古市さん。

 

執筆した初小説『平成くん、さようなら』が、

芥川賞にノミネートされました。

 

古市さんは、『文學界』(文藝春秋)で

『平成くん、さようなら』と『彼は本当は優しい』の2作の小説を発表していて、

『平成くん、さようなら』は巻頭掲載、しかも11月に単行本化しています。

『平成くん、さようなら』は出版関係者の間では、

早くも大賞候補と囁かれているそうです。

その理由に

  • ノミネートされたパターンが2015年に芥川賞を受賞した、又吉の『火花』と同じ(『文學界』で発表し巻頭掲載、単行本化といった流れ)
  • 停滞している出版業界にとって貴重な逸材(サイン会には女性ファンが殺到するほど反響を呼んでいる)

が挙げられます。

 

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古市憲寿のプロフィール

  • 名前: 古市憲寿(ふるいち のりとし)
  • 生年月日:1985年1月14日
  • 出身地:東京都
  • 最終学歴:慶應義塾大学環境情報学部、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻相関社会科学コース修士課程

若者の社会貢献志向、他者志向が強いことを肯定的に評価しながらも、彼らがコンサマトリー(=自己目的、自己完結)と呼ばれる世界の中で生きていると主張する。その上で、社会を変えたいならば「自己中」になることが時には必要だと提言している。「人権ってのはわがままのことなんです」という言葉を引用しながら、むしろ現代の若者はより「自己中」になるべきであり、それを調整することが政治の役目であると語っている

引用元:Wikipedia

社会学者として知られる古市氏さんは、

メディアでコメンテーターとしても活躍しています。

 

古市さんの歯に衣着せぬ発言がたびたび話題になり

時折過激な発言が炎上を招くこともありますが、

古市さんのコメントの注目度は高く、

今もっとも世間に発言力のある社会学者といえます。

 

「平成くん、さようなら」のネタバレ・感想・レビュー

紹介文

平成を象徴する人物としてメディアに取り上げられ、現代的な生活を送る「平成くん」は合理的でクール、性的な接触を好まない。だがある日突然、平成の終わりと共に安楽死をしたいと恋人の愛に告げる。 愛はそれを受け入れられないまま、二人は日常の営みを通して、いまの時代に生きていること、死ぬことの意味を問い直していく。 なぜ平成くんは死にたいと思ったのか。そして、時代の終わりと共に、平成くんが出した答えとは――。 『絶望の国の幸福な若者たち』『保育園義務教育化』などで若者の視点から現代日本について考えてきた著者が、軽やかに、鋭く「平成」を抉る!

引用元:文藝春秋

主人公が平成の終わりとともに安楽死をしたいと思うようになり、

その考えを受け入れられない恋人と死について考える―。

毒舌コメンテーターの古市さんからは想像することができない、シリアスな内容となっています。

 

感想・レビュー

※ネタバレ含む感想があります。

最初の一文が「安楽死」と「玩具」、衝撃的な始まりで惹かれた。平成くんの死にたい理由にはびっくり。最近、太宰治の「死ぬ人は、わがままだ。」という言葉を目にしていたからまさにその通りだと思った。恋人の愛さんが不憫でならなかった。だが自分が平成くんみたいになったらそういう気持ちにもなるかもしれないと思う。だから何とも言えない感じで読み終えてしまった。 そして。何年後かには平成最後の年はこんなテクノロジーがあったな、と懐かしい気持ちになるんだろうなぁ

 

話題性に便乗。正に平成そのものを体現したかのような小説。出てくるワードが今時で、見返せば平成そのものを振り返れるとも言える「平成史」のようだった。話の主軸である安楽死については考えさせられる。価値観が多様化する現代において、死ぬことへの自由はどこまで制限されてどこまで一般化されるのかということを投げかけられているようだった。 「だからって、一秒でも長く生きていて欲しいってのは、残されるもののエゴなんじゃない?苦しんでいるのはミライなんだよ」

 

「自分が終わった人間だから」安楽死したいという平成くんを全く疑わなかったから、本当の理由に驚いた。死ぬことがその人の権利で死刑が刑罰ってのは、確かに…だった。最後、平成くんの生死をああいう風にぼかした所が好き。古市さんは聡い人だろうになんで凡庸な人の気持ちがわかるのかと思ったけど、聡いからわかるんだな。古市さんは私が思ってたよりよっぽど庶民的で一般的なことをわかってて(当然か)その上で違う次元の考えを持っているんだと思った。きっと再読するし、古市さんの他の本も読みたい。

 

主人公の平成くんが、セックス嫌い、子供嫌いということで、主人公のモデルはきっと古市憲寿自身なのかとも思ったが、インタビュー記事を読むとそうでもないらしい。初めは、平成を背負ってきた主人公が平成と共に死にたいという願望に全く共感を覚えなかったのだが、同じく平成に生まれ平成を生きてきた人間として、その時代が終わるということは自分の一部が過去になっていくことなのだと考えさせられた。時代を背負った人間は古くなるかもしれないが、それでも私は次の時代を見るのも楽しみで仕方がない。

 

機械的な平成くんから少しずつ人間らしさが見えてきて良かったなあって思ったのに愛ちゃんを残してどこかへ行ってしまうなんてとても酷いと思った。しかもスマートスピーカーなんて作ってしまうなんてとても残酷だ。忘れようとしても忘れられない。大好きな人が生きてるのか死んでるのか嫌でも考えてしまう。だから最後に愛ちゃんがコンセントを抜いたところで涙が出た。

引用元:読書メーター

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まとめ

終わりゆく時代『平成』を象徴するかのような小説。

死ぬことは権利なのか。

その意味を考えさせられる内容となっているようです。

最後の1ページ(主人公の恋人の愛ちゃんがコンセントを抜く場面)で

涙をこらえることができなかったという感想も。

 

炎上コメンテーターとして名高い古市さんですが

古市さんの一般人とは違う次元の考えをうかがい知るうえでも一読の価値がありそうです。

 

平成最後に「芥川賞作家」の肩書を得ているかもしれませんね!

 

 

最後までご覧下さりありがとうございました。

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